第3回ルミオンコンペティション作品投票

作品詳細

作品

LAUNCH BRANCH

加藤慶
大成建設株式会社

対象建築:マンション

ウランバートルでは人口が集中し住居が不足しており、不衛生で無秩序なゲル地区の拡大が深刻な問題となっています。
そこで、ゲルを高層化したビルディングタイプによって新たな都市開発の仕組みを提示します。                

平原のゲルから都市のゲルを再構築するにあたって、ゲルの水平性と内向性に着目し、この居住空間を上方へ、外側へと開放・展開することを試みました。     

ワンルームの居住ユニットはゲルの空間構成に外縁と開口を付加したもので、居住者の意識を中心だけでなく外側へも導きます。                 

また、建築の軸となるアトリウムは採光・通風の面で厳しい環境への適応が可能で、それを取り巻く螺旋状の廊下は大地から空へと貫くセミパブリックスペースとして居住者たちの関係を緩くつなぎます。
個々として草原に散在していた世帯がひとつの樹に集うことで温かいコミュニティが生まれます。           

  • マンション
  • マンション

機種 Fujitsu CELSIUS J530
CPU Intel Xeon 3.60GHz
メモリ 16.0GB
GPU NVIDIA Quadro K2200
モデリングソフト Revit
モデル制作時間  14 日
モデルデータサイズ  141 MB
Lumion制作時間  7 日
使用エフェクト  太陽 、 シャドー 、 反射 、 スカイライト 、 ハイパーライト 、 ボリューム日光 、 ムーン 、 感光度 、 二点透視 、 被写界深度 、 レンズフレア 、 チルト・シフト 、 集団移動 、 移動 、 レイアの可視性 、 空と雲 、 雪 、 ペイント 、 スケッチ 、 色補正 、 アナログカラ―ラボ 、 フェードイン/アウト 、 ビネット 、 光拡散 、 タイトル 、 サウンド 、 神光線 。
動画レンダリング時間  8 時間
静止画レンダリング時間  17 秒

講評

解説を拝読すると、ゲルをベースにした設計をコンセプトにされているとのことですが、ムービーにはそれが伝わる演出が特に含まれていないように感じました。どういったところが、それを意図した演出になっているのでしょうか…。コンセプトがゲルからスタートしているのであれば、ムービーも何らかの形で、ゲルのイメージから導入する必要があるのではと思います。全体的に、LUMIONでムービーを作り始めたユーザーさんに多く見られる傾向の「とにかくカメラを動かさなければという強迫観念」を感じてしまいました。せっかく作り上げた空間は、もっとじっくりと腰を据えて観てもらいたいものではないでしょうか…。ほとんどのショットで、カメラを動かしていることが効果に繋がっておらず、フィックスか、動いているかどうかわからない位のスローなカメラワークの方が効果的だと思います。0:51?0:58のカメラを振り回しているショットはその典型で、これだとどこを見ればよいのか、受け手としては混乱してしまいます。0:59?0:12の、カメラが吹き抜けから上がって窓を通り抜けて外へ出るショットも、一見ダイナミックな動きで作り手としては気持ち良くなるのですが、受け手側としては、カメラが手すりや人間を通り抜けたりしていて現実感を損ねていることもあって、効果的に感じないと思います。その他、タイムラプスも使いすぎで見づらいです。何でも簡単に効果が加えられるLUMIONですが、ムービー全体の目的、そして各ショットの意図をご自身の中ではっきりと意識されて、その実現のために必要な効果だけを選ぶようにしていくと、伝わるムービーに近づいていくのではと思います。