第3回ルミオンコンペティション作品投票

作品詳細

作品

grand?×?chariot

高倉知也、荻原久代、藤舞衣子
有限会社ATA企画

対象建築:コンドミニアム

モンゴルの深刻な大気汚染。
その原因である環境破壊を極力押さえ、なにものにも邪魔されず 自然とのふれあいを実現させる家を計画しました。

大気汚染対策というと、密閉した住宅を考えがちですが、サッシを樹脂製にし、ガラスを2枚取り付け、その間にガスを充填する「エコガラス」 で作成することで開放的かつ、快適な住宅を実現しています。

一階には多彩な共用スペースを設け、住人やそれ以外の人との交流を深めることが 出来ることも魅力の一つです。

暖房はもちろんセントラルヒーティングを活用、そして水は循環システムを使用することで、無駄のないエネルギーの循環が期待できます。

夜になれば、各住戸の明かりに加えアプローチに設置している明かりにより、建物全体が辺りを優しく照らす「地上の星」が姿を現すでしょう。

  • コンドミニアム
  • コンドミニアム

機種:HP?Z-800
CPU:Intel?Xeon?CPU?X5680?@?3.33GHz?3.33GHz(2プロセッサ)
メモリ:16
GPU:NVIDIA?GeForce?GTX?1060?6GB
ソフト:3ds?max
制作時間:15日
データサイズ:1.06GB
制作時間:10日
使用エフェクト:タイムワープ,レイアの可能性、高度な移動、移動、微ネット、霧、ボリューム雲、手持ちカメラ、ボリューム日光、神光線、レンズフレア
動画レンダリング時間:14時間34分
静止画レンダリング時間:1分

講評

さらっと観る分には、手堅くまとまっていて何となく見やすいプレゼンテーションムービーを観たという印象になるのですが、ではこの建築物のコンセプトは何なのかということを頭に置いて真剣に観た時に、非常にもどかしい、観たい部分が観られていない、もっとこの部分が観たいのに、という気持ちにさせられる感じです。「自然とのふれあい」というコンセプトであれば、0:02?0:33のような、植物と建築物が一体になっている部分のショットが本来、肝になるはずです。ところが、そこは、まだ観る方が暖まっていない冒頭でサラサラと流れていってしまって頭に残らず、0:34?0:54の、比較的普通のコンドミニアム内部のようなショットの方が、じっくり見られる分、印象が強く残ってしまいます。植物と一体化した建築物のイメージをしっかり残すためには、まず冒頭では植物オンリーのイメージカットで少し勿体をつけて観客の意識をそこに向けて暖め、そこからコンドミニアムの全体像を見せるような組み立てが有効だと思います。0:56?の、ガーデンにカメラが出ての一連のショットについては、とにかく、ガラスドームのような建築物が一体何なのか、中に入るとどんなビューが楽しめるのかが気になってなりません(笑)。1:07?の大きなガラス球体の部分も然りです。これらは、子供だったら間違いなく「あそこ入る!」と言うような、明確に興味を引くデザインですので、引いた興味に答えを見せてやる必要があると思います。エンディングで、恐らくデザイン的に自信をお持ちの夜景を、じっくり時間を掛けて見せてからフェイドアウトしていくやり方は、本作についてはかなり有効だと思います。デザイン的にとてもキャッチーなものでしたので、是非、それをしっかりフィーチャーした形でムービーが観たいところです。