第3回ルミオンコンペティション作品投票

作品詳細

作品

Memory~草原を愛する人たちの家~

笠継浩
株式会社日本設計九州支社

対象建築:戸建て

モンゴル平原の厳しい自然に対峙してきた人々の棲み処は時代の変遷とともに移り変わり、そこでの生活様式や様々な生き物や暮らしの身の回りの物との関係性も薄れてゆく。

自然との共生してきたその長い歴史の中で培われてきた生活の知恵に学び、現代的なヒートミラーガラスや高断熱の樹脂製サッシュによる真冬や真夏でも快適な開口部を有する開放的な棲み処を、伝統的なGelや格子のかたちをそのオマージュとして残しながら、ここに古くから存在したような集落(コミュニティ)の形成を意図している。

開口部の配置は隣接する住宅間での視線の見合いが避けられるような配置とし、その高低差は重力換気や、中央の吹き抜け階段、タワー状に上部に突き出た光と風を通す換気を促すエコタワーとで真夏の室内の良好な通風を確保することを意図している。
計画に際し設けられた内部道路沿いの様々な角度の壁面が新たな隣人同士の新たな関わり合い場の空間を形成する。

  • 戸建て
  • 戸建て

機種:LEVEL Infinity
CPU:Intel(R)Core(TM)i7-8700K CPU @3.70GHz
メモリ:32.0GB
GPU:GeForce GTX1080 8GB GDDR5X
ソフト:Dracad Ver.14(dwg変換)
制作時間:20時間程度
データサイズ:19.1MB
制作時間:10時間程度(実作業のみレンダリング、編集は除く)
使用エフェクト:移動、集団移動、空、照明他
動画レンダリング時間:1クリップ5分?6分として 1時間程度
静止画レンダリング時間:25秒

講評

「全体像」→「各部屋」→「そこで送られる暮らしへの想い」という、しっかり三部構成を作られていることはとても効果的と感じました。音楽も構成に合わせて変化させている努力が感じられます。ラストの少年と犬の写真も、人間が感じられて良い演出ですね。もしかしたらですが、「外で遊ぶ少年と犬?(それが思い出として残っていくという意味での)写真」の順番の方が、余韻が残るのかもという気はします。また、テロップで情景や機能主旨などを示すという演出自体は、しっかり意図を伝えるという意味で良いと思います。一方で、まず英語の文法がかなり稚拙のため内容がしっかり伝わらないことと、表示される秒数に対する文字数が多く読みきれないというのが、非常に大きなマイナスです。文字数が多い上にテロップをズームインさせているため、全文が読める状態になってからテロップが消えるまでの秒数が更に削られてしまっています。ズームインが特に効果的でもないですし、ここは読みやすいプレーンな書体で、固定文字でよかったと思いますし、もっと文字数を限定すべきと思います。Sun rising, fresh wind(←英語としても変ですが…)などは画として伝えるべきものと思いますしこのムービーからある程度伝わっていると思いますので、テロップからはむしろ削除した方が効果的でしょう。