第3回ルミオンコンペティション作品投票

作品詳細

作品

コミュニティーホール

森の中の図書館とコミュニティーホールの計画です。
樹々の隙間を縫うように配置された有機的な回廊空間は、できる限り樹木を残すように計画しています。回廊の両側には本棚を配し、森の中を散策するように本の木漏れ日の中をぐるぐる歩き回りながら探索することができます。
オープンカフェ・閲覧スペース・ワークスペースは回廊の途中に配置されており、選んだ本を好きな場所で読むことができます。リング状の屋根の下、ポリカーボネートで囲まれた室内空間とテラス空間とを交互に一巡することができ、より身近に外部環境を感じられるよう計画しています。
回廊によって切り取られた中庭空間には、敷地の傾斜に沿って階段状に配置されたウッドデッキが設けられていて、オープンな環境でみんなが集まることのできる、コミュニティーホールとなっています。
樹木や地形などの自然を活かし、環境に寄り添うようなみんなの場所を目指します。

  • コミュニティーホール
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講評

画と音の編集に関して基本的な技術をちゃんと意識して作られていらっしゃるのを感じます。特に、横移動するカメラが柱や棚をなめるのを利用してワイプで場面転換するのは、見ていて気持ちが良く成功していると思います。音楽の拍に合わせての編集を心がけられている点も、Lumionコンペではなかなかこれを意識する方が少ない中で好感を持ちました。ただ、四拍子の中で2拍2拍と短いカットが続いた後に6拍取ったりと、ちょっと見ていて気持ちの良くない惜しい部分が結構あるので、もう少し、2拍2拍4拍4拍など、音楽に乗れる切り方をされると更にいいかと思います。また、せっかく中盤は良い感じに繋いでいらっしゃるのに、オープニングが少し雑なのが勿体無い印象です。まず冒頭は、この音楽ならば、雨音だけを少なくとも2拍分聞かせてからジャーンと入れたほうが聞きやすいかと思います。そして、雨音から晴れの鳥の声にトランジションするのには、もっと大分長く、少なくとも4拍分はほしいところです。また、細かいことですが、エンディングのところ、終わりに合わせて音量をちゃんと絞らないと、せっかく音楽の終わりに合わせてあるのにブツ切りな感じになっていてとても勿体無いと感じます。